男のきもの暦
十月その一




十月になりましたが、まだまだ日中は暑くて袷は着られません。名残の単衣を着ます。
そうは行っても秋ですから、あまり白っぽい物はいかにもですので、濃い地を選びます。
西陣御召の老舗、矢代仁製の縞の上代御召です。上代御召はヨコに節が細かく有って単衣に向く織物の一つです。
アップで見ると赤い縞が見えますが、これが遠目にもちょいと色気を感じさせます。
私は裄丈を並巾の反物で一杯にして丁度に決めているので、この様な女物の渋目の反物から着る物を選べます。
男性が最初の寸法を決める時、あまり目一杯の寸法に設定すると後々選べる反物が限定されるので要注意です。昔の写真を見ても男の人は手首のぐりぐりが隠れる程長くは着ておりません。その点ワイシャツの感覚とはちょっと違います。
一覧へ戻る
店舗紹介
催事覚書
伝統芸能の夕べ
酔言猛語
男のきもの暦
二束のわらじ
美馬旅館
TOPページ

(C)ごふく美馬
当サイト内の画像その他の無断転用・転載を禁じます。